タイガー&ドラゴン 第7話

「猫の皿」

三度目、片山演出。今まで片山演出に感じていた違和感は、今回はなりを潜めていた気がする。本来こういう話のほうが撮りやすい演出家なのだろうか。
竜二が高座に復活を果たすまでの話……とかけば一言でまとめられるんだけど、そんなに簡単にまとめていい話じゃなかったりするんだよな。今まで竜二のキャラがじわじわと描かれてきたぶんが、ついに弾けた感じ。親子愛と師弟愛と友情と、すごくメインに出てくるとすごく暖かい話なんだな、って感じ。
54分枠とは思えない密度で、テンポ良くかつ凝縮されまくった脚本。多くの登場人物がその役割を果たし、竜二の高座復活へと物語は転がっていく。なんとも説明できないし感想が述べにくいのだけれど、ほろっとする話だった。まったく新しい人情話。まったく新しい猫の皿。毎回毎回クオリティを上げてきた完成度は、第7話にしてついに神の領域にもさしかかろうという勢い。
役者たちの演技も完璧。特に特筆すべきなのはやっぱり岡田准一で、阿部サダヲ扮するどん太とのギャグシーンは最高。「ドラゴンドラゴンせいしょなご〓ん」の「ご〓ん」の音がたまらなくいいなあ、と俺は思った。まあ、天才という竜二の役柄上、落語については諸意見あるようだけども。俺は設定をそのまま受け取っておいた。あとはゲストの小日向文世、「瑠璃の島」から一時戻ってきての短期間撮影だったようで。でも、いい人オーラのある意地悪な男(小市民的)を演じさせたら右に出る人はいないだろうなあ、と思った!完璧だもんな。でも、木更津キャッツアイを観ていた俺としては、竜二とのシーンはつらかったっすよ。西田敏行もいつも通りすごく上手いんだけど、もう語ることがない。
来週は「出来心」。いよいよギンギン塚本高史がメインか。あと予告で高座に上がっていた鶴瓶が気になる。落語やるの?やってくれんのいよいよ?