タイガー&ドラゴン 第10話

「品川心中」

出た!品川心中!でももともと長い噺だとは知っていたんで、最後まではやらないなあと思っていた。最終的に、やってしまっているわけだけれど……。演出は片山修。良かったっす。
メグミがメインに据えられてる話だと思っていたら、蓋を開ければそういうわけでもなくて。本格的な群像劇になってたと思います。最後は虎次に収束するあたり、やっぱり構成の意図するところはわかるけど。
品川心中と練炭自殺をミックスさせてごちゃごちゃにした挙句、それを前半部分にだけとどめておく。「暗い」後半は噺として語られないけれど、そこは虎次や銀次郎が請け負うこととなって……。
構成の巧みさはさらに一段上に上がっていると思います。現実と噺の行き来だけに限らず、噺を現実に完全に格納する構成なんかは感心したとしか言いようがない。それで最終的に品川心中を完成させて、さらに最終回への引きにしてしまうわけだから、考え抜かれた上で噺を選んだんだろうなあ。
役者たちの演技も今回は書いてしまいたくなる。今回も鶴瓶のかっこよさが炸裂していたなあ。西田敏行は流石の貫禄だし。でもそんな中で異彩を放ちまくる荒川良々高田文夫橋本じゅん三者はこれもまた職人芸。特に高田文夫、ピスタチオピスタチオうるせーよ!あと岡田の落語、前より聴き心地よかった。
来週は最終回、予告に森下愛子がいた。回想?再登場?タイガー&ドラゴン、その有終の美を堪能させていただきます。