グループ魂「TMC」

グループ魂公式

キューン移籍後初アルバム、堂々の全25トラック(曲15トラック+コント10トラック)。絶妙に緩急がついた構造に度肝を抜かれる。お前ら中学生かという、えげつないほどに低俗な下ネタに度肝を抜かれる。でも平均年齢37歳。それがグループ魂。それがいい。
アニメの主題歌に選ばれたりしながらも、まったくテイストを変えないグループ魂。一枚丸々魂こもった、紛れもない名盤です。これ一曲が飛びぬけて良い、というものはなく、すべて調和が取れている計算され尽くした内容。歌歌歌コント、歌歌コント、という、CDなのに完璧にバラエティーショー。歌だけとっても、ロックありパンクあり渋谷系あり演歌ありという幅広さ。コントも正統派あり下ネタあり。
なぜかはわからないけれど、聴いていて楽しい。面白いです。各曲についてはもう聴いてもらうほかないのだけれど、とりあえず少しずつコメント。
「AKIRARETA」破壊シャウト。語り方がいい。「モテる努力をしないでモテたい節」頭の中をぐるぐるする中毒性。「本田博太郎」ウパー!「半日消防署長」ジェラシーの発音が好き。「歯医者なんか最後だ」パワフルハードコアの妙。「鍋が好き」ベタベタやなあ。「くるま売りたいな」カヲル長台詞とスカ。「君にジュースを買ってあげる」やたらアイドルっぽいのが面白い。「さくら」原田郁子いい。あたたたたた。「都会の山賊」港カヲルアワー。最高。「ペニスJAPAN」このアホっぽさと連呼がたまらない。「ロックの先輩」荒ぶる地元〓に通じるものを感じた。「ともかず」この気持ち悪さにはまったら末期症状。「TMC」凝縮!「バカからの小包」荒川良々向井秀徳の面白さにやられた。
結成10年目にしてブレイク寸前グループ魂、今後も今年ぐらい精力的に活動してくれるとうれしい限り。ただ今回のアルバムの完成度が高かったので、否応なく次への期待も高まるというもので……。