ダ・ヴィンチ・コード

要予習。とりあえずこれだけは確実に言えそう。原作読んでなくても、関連本とか軽く読まないと、すぐに置いていかれます。まあ原作があんな分厚いわけだし、いくら2時間30分とはいえ……。
映画としての出来はまあまあ。大抵の映画を褒めちぎる俺でも、面白かったよ!とは言えない感じ。まず、基本的に無信仰(無宗教ではない)だから、キリストがどうのこうの、マグダラのマリアがどうのこうの、と言われてもピンとこない。個人的なものだけど。でも、そういう要素をしっかり抑えつつ、巻き込まれ型サスペンスに仕上がっていたのは驚いた。もっと落ち着いた感じかなと思ってたこともあって。確かに、そういう面では結構面白かった。展開も一筋縄でいかなかったりするし。
感想書くとネタバレを含んでしまいそうなので詳しくは書かない。でも、前述の通り無信仰の人間には、「宗教って怖いのな」みたいな感想がひとつ。でもそこまで深く宗教についての話にはなってなくて助かった。正直「ダヴィンチは、微笑みの下に何を隠したのか」っていう宣伝コピーは騙しじゃねえか!と思うけど、サスペンス作品としてはなかなか一級品なんだな。個人的にはそういう方面でのお薦めをしたい感じ。
時間も2時間30分で、まとめるには仕方なかったであろう分量。テンポは悪くないので、あんまり退屈はしないと思う。緩急ついてるし。ただ、ユーモアを入れてくるのはいいんだけど、そこで時間食うのはよろしくないかなと思ったり。もっとぐいぐい引っ張ろうと思えば引っ張れたんじゃなかろうか。テンポは悪くないし緩急もついてるけど、ペース配分は時々間違えてます。
展開だけ追ってれば面白いけど、登場人物も多いもんであまり深く掘り下げられてない。逆に、悪役は悪役で細かい事情とか抜いてて観やすいこともあるけど。原作既読者には納得できないところもあるそうな。
何度も書くけれど、ストーリーはかなり面白かった。よく出来てるな、というか。説としては結構こじつけもある気はするけど、それでもフィクションなんだから面白かったら許す。ただキリスト教徒だったりすると笑えないとこもあるのかな。ラストは圧巻です。途中途中の伏線には気をつけてもらって。
役者。トム・ハンクスオドレイ・トトゥジャン・レノはもちろんよかった。でも個人的にはイアン・マッケランにMVPあげたい。ほんとに幅広いな。名優の底力またも発揮、とでも書けばいいのか。
色々言いたいところはある。でも、出来が悪いわけじゃないし(むしろいい)、とりあえず「絶対押さえとくべき作品」。話題作ということもあるしな。