Mの悲劇 第10話

なんつーか色んな意味で脱力。きれいにまとめたことはまとめているんだけど、どうも消化不良。というか、あまりにも呆気なさ過ぎる!
確かによくやってくれたとは思うんですよ。広げた風呂敷頑張って畳んでる印象はあるわけで。でもそれだけが最終回のあるべき形か?といえばそうではない。Mの悲劇という作品に、この最終回はどうなのよ?という感じ。多少投げっ放しの部分があっても、これまでのテイストを更に活かしてほしかったような気がします。
ラストシーンはループのように見えるけれど、実はループじゃないと思います。衛という“助けられる側”が“助ける側”に回っているわけだから。衛には婚約者がいませんし、仮に衛があの後殺されたとしても、衛のことを思って復讐する人物の存在は考えられない。美沙は復讐しない宣言をしているし。
いろいろ書いてるけど、基本的には満足です。まあ、まとめることを第一に考えて書かれてると思うので、そういう意味では無難な最終回でした。それで満足なんだけど、欲を言えば……ってこと。役者陣もなかなか良かったように思いますし。特に佐々木蔵之介!あんな役者だとは思っていなかったので、正直驚いた。後半のブチキレっぷりといったら、もう……。コメディも出来るし、ほんとに役者って感じだなあ。すげえ。
総合的には、結構冒険していて良かったです。多少の中弛みはあったけれど、後半の面白さを考えると全部帳消しにしてもいいぐらい。日曜劇場だということを忘れて見ていました。まあドラマで枠を意識させるなんてのは、基本的に間違ってるのかもしれないけど。ゲツクだって、ラブストーリーオンリーの枠じゃないだろうに。でもこの日曜劇場枠、次クールは野島伸司脚本、しかもホームドラマっぽい。どうなんだろうなあ。最近の野島作品は正直あまり面白くないので、回避かな……。