不機嫌なジーン 総評

(ズブの素人が勝手なことを書いています。このドラマが好きな方は読まないことをお薦めします)

なに、この投げやりなラブストーリー。
なに、この脇役放置っぷり。
なに、この人格破綻しまくった登場人物。
なに、このお説教。
なに、この結末。
え、これって負け犬女のドラマだったの?

自分が思うに、恐らく遊びすぎたんだと思います。だから回を重ねるごとに完成度が下がってゆく。第一回はそこそこ面白かったし。
贅沢なキャストの無駄遣い。「ラストクリスマス」で森山未來に感じた、才能の浪費感が今回は更に大きくなった気分です。内野聖陽にしたって、「蝉しぐれ」であんなにいい芝居しているんだから、この作品に出なくてもよかったような。それだけじゃなく黄川田将也の抜擢が最終的に空回りしていたりとか、平山広行のスルーっぷりとか、次々出てくるベテラン役者陣がどれもめちゃくちゃな役回りだったりとか……。どうでもいいけど、軽部アナをドラマに出したりする遊びはいらないです。そこのところは真面目に作ってほしい。
もともと、レストランにいる客全員が拍手で祝福する(「ラストクリスマス」)とか、店員が歌い始めるとか、ゲツクらしさっていうんですか?なんか古い演出。それが俺は大っ嫌いだったりするわけで。そればっかりは個人の好みなんで、ごめんなさいとしか言いようがないんだけどね。ああ、主題歌直太朗つながりで「さくら」を合唱する「愛し君へ」も駄目だった。あれはエンディングの映像は大好きだったけど。
なんか違和感を感じていたなかであの結末。どこからどうみても、ぶん投げましたって印象が否めない。どうしてあの結末にしたのか、理解できない。上述の通り、今ブーム(らしい)負け犬女の話にしたかったのか?それが目的で脚本を書き出したのか?そうだとしたら、完璧に勘違いしていると思います。とにかく、大森美香という脚本家の力量を本気で疑いました。「ロング・ラブレター〓漂流教室」の、原作クラッシャーぶりから推して知るべきだったか。「カバチタレ!」は面白かったのになあ。
次のクールは「エンジン」。堺雅人が出るということで、それを楽しみに見ます。結構演技派揃いのキャスティングなので、演技合戦も期待できるかな。唯一の不安材料が脚本・主役。「これまで見たことのない木村拓哉が見られるドラマ」という売り文句みたいだけれど、予告見るぶんには、いつもと何ら変わりないキムタクだったからなあ。さてどうなるか……。