タイガー&ドラゴン 第5話

厩火事

ゲストは古田新太清水ミチコ。ほかにも、「木更津キャッツアイ」で教頭を演じた緋田康人も脇役でこそっと出ていたりするし……。
久々に、というか第1話「芝浜」以来、ストレートに古典落語そのものへと収束していく回でした。しかし、その収束の仕方がこれまでに比べて異色。クドカン作品のダークな面というか、乾いたところがすごくよく出ている印象です。
どつき漫才のシーン、かなり面白かった。やっぱりバラエティの構成作家*1もやってるだけあって、クドカンの書く「笑い」は色々パターンがある。今回もそのひとつで、古田・清水コンビが演じるとこれまた面白い!スタントコーディネーターまでついてるし、またこれ拘ったどつき漫才なんだなあ。笑った笑った。しかしこの段階で張られている伏線も幾つかあったりして、そのあたりの構成はクドカンの成せる業かな、と思ったり。
ゲストメインに展開する物語ということで、肝心なのはやっぱりゲストなわけですが、死角はなし。古田新太については語ることなどないほどで、出てきた瞬間からラストシーンまできっちり見せてくれます。役者だね。清水ミチコはちょっとあやしいところもあった気がするけど、最後の漫才の表情は絶妙。細かい演技もそつなくこなして、ふたりとも完璧に「上方まるお・まりも」になっていた。
あと孔子のシーンと麹町のシーン、どちらも完全にコントの領域……。そう考えると、笑いをうまく織り込みながら展開させて、それを唐突に引っくり返すと言う脚本になっているわけですな。なるほど、笑ったり泣いたりできるわけだ。いやー、満足満足。しかし、クドカンの描くそれって、観る者を突き放していくよなあ。それがいいんだけど。

*1:今は「リチャードホール」でコント書いてるよね