タイガー&ドラゴン 第8話

「出来心」

尺足りてねー!明らかに詰め込みすぎの端折りすぎで散漫になってる感が否めない今回。物語としての完成度はやっぱり高いんだけど、もうちょっと取捨選択すべきだったんじゃなかろうか。
落語がメインじゃなかったのかな、という感じもした。22時という時間帯ではめったにない、ハードな下ネタとかも混ぜすぎなんじゃないかと思ったし。劇中の竜二の言葉を借りるならば、「サーカスみたい」だった。要するにごった煮だったってことね。
やっぱり緻密な構成は相変わらずで、落語のサゲに最終的に収まる作り方はうまい。丁寧に書いているんだなあ。ごった煮と書いたけど、下ネタのシーンが後々活きてきてサゲにまで絡んでくるのには驚いた。さらに、ふたつのサゲを結果的に両方取り入れるなんて……。展開も上手くて、組長が高座に上がるくだりは伏線もあっていちいち唸ってしまったほどの仕掛け方。
では、何故苦言を呈してしまうのかというと、全体的な構成は巧みでも、結果的に粗い出来になっていたことにあるのかなと。それが最初に書いたとおり、詰め込みすぎの端折りすぎ。小虎の落語が短かったのなんのって。まとめを随分駆け足でやってしまったために、散漫になってしまったのかなあとも思うけど。
来週は粗忽長屋……。不条理落語だな。どうやって映像化するのか、ほとんど出来上がりつつあるタイガー&ドラゴンの世界にマッチするのか、心配であり楽しみであり。そして再登場の北村一輝三枚起請の回以上に暴れてくれることを期待!