「西遊記」

久々にラブストーリーでない月9、で、しかも、西遊記。プロデュース・演出が実力派の澤田鎌作……ということで期待していた。もちろん脚本が誰かをチェックするのを忘れていたのだった。
よくこんな作品にいつもより多いらしい製作費をつぎ込んだものだ、と思ってしまった。ひどい。なんかつまんねえなあ、と思いながらちょくちょく見てしまったあたり、作り手の思うツボなのかもしれないけど。要するにちょくちょくしか見ていないので、総じての感想を書く資格はない?
どうやらファミリー向けを狙ったであろう感じ。豪華絢爛。積極的に楽しませる仕掛けも凝っていた。しかし、西遊記として観ると首を傾げたくなる。画面が明るすぎたり、画作りがチープすぎたり、雰囲気皆無。ロケ地も完全に日本全開*1。セットは頑張っていたけど、絶対に壊れないという設定の柵がめちゃくちゃ揺れてたりすると*2、さすがに笑うしかないがな。
あと、出来るだけ子供層に寄り添って作ったっぽい印象があり。逆に、ちょっと上の層が見ると、なんとも白々しい。最初から子供層に絞って作るならまだしも、月曜9時という黄金の枠でこれをやられると少し困る。しっかり大人も楽しめるエンターテインメントっていうのは、あるんだから!面白いところは面白く思っただけに、なんかもったいない。これだけ気合いをいれて作られていたということが。
役者。香取慎吾、最初怪しくも後半は悟空になりきっての熱演。「新選組!」同様、長くこなすと上手くなる役者か?深津絵里、安定。内村光良、もはや本業役者?というMVP。殺陣もさすが。伊藤淳史八戒なのに電車男キャラが気になるも、それは脚本家の責任か。こういう役はお手のもの、の様子。水川あさみ、印象薄くもなかなかのヒロインぶり。大倉孝二、出番少なく、しかも老子。ひたすらの怪演。大変面白い。
ゲスト。木村拓哉、少ない出番ながら漫画みたいな悪役を喜々として演じ、はまり。及川光博、同じく喜々としての怪演。とにかく雰囲気でまくり。武藤敬司、台詞はひどいも原石の予感。石井正則、こちらももはや本業役者?大地真央、とにかくうまいが振り切れてない感あり。篠井英介、おもしろ美しのこちらも怪演。堺正章、さすがの貫禄、如意棒も使いこなし。

*1:西遊記」は、ご存知の通り中国が舞台です

*2:最終回。